啓明館 - 神奈川県・横浜市の中学受験専科塾

2012年01月20日
2012年度中学入試スタート! .

年が明けて、本格的な受験シーズンがやってきました。CG啓明館では大晦日から1月3日にかけて正月特訓が行われ、入試に向けての仕上げの学習に入っています。1月に実施されている帰国生入試およびAO入試、地方校の首都圏会場入試や解禁日の早い埼玉県の入試が幕を明け、神奈川県でも1/6より出願が開始されました。また1/20には東京都の一般入試の出願が開始、千葉県で入試スタートと、2月1日の入試本番は目の前に迫ってきています。各スクールにおいては、授業のない日や授業よりもかなり早い時間帯から自習用の教材を持ってきて、1分1秒を惜しまずに追い込みの学習を行う生徒の姿も目立ってきました。受験の前日まで得点力は伸ばすことができます。例年この時期に発表されるそれぞれの学校の倍率によって振り回されることのないように、実力アップだけを考えて残りの期間を過ごしたいものです。今回は現時点(1/18現在)での2012年度中学入試の動きをまとめてみます。

1)帰国生入試の状況

2012年度入試においては、今まで2月の一般入試の中で帰国生募集を行っていた学校が1月に別枠で入試を行ったり(森村学園等)、帰国生入試を新設する学校(藤嶺学園藤沢等)などが見られます。CG啓明館でも1月の早いうちから帰国生入試に挑戦する生徒が多くいました。昨今、アジア圏ばかりでなく、多方面からの帰国生も多くなっており、海外生活を生かした中学・高校生活を提供するべく、帰国生入試を行う学校が増加しています。中学入学後は一般クラスに入ったり、英語などのアドバンテージのある生徒に対しては他科目をフォローする取り出し授業を行ったりと、一般入試での入学生とともに互いに刺激しあいながらの学校生活が行われています。今後もこうした入試機会が増加するものと思われます。

2)大人気の1月入試

2月の入試に向けての前哨戦で、「ためし受験」としても定着した感のある地方校の首都圏会場における1月入試。今年は東日本大震災の影響で那須高原海城(栃木県那須郡)が募集を行わなかったものの、新規の募集として盛岡白百合学園・宮崎日本大学が加わったのをはじめ、早稲田摂陵が横浜駅前に試験会場を設けるなど、今までにも増してさらに多彩な受験校となりました。すでに発表されている主な学校の志願者数・合格者数は以下のとおりです。

学校名 所在地 入試日 志願者数 増減 受験者数 合格者数 実質倍率
函館ラ・サール 北海道函館市 1月8日 549 -58 541 308 1.8
静岡聖光学院 静岡県静岡市 1月8日 99 +12 99 93 1.1
西大和学園 奈良県河合町 1月9日 388 -6 386 200 1.9
札幌聖心女子学院 北海道札幌市 1月8日 139 +47 139 118 1.2
函館白百合学園 北海道函館市 1月8日 667 +57 661 510 1.3
盛岡白百合学園 岩手県盛岡市 1月9日 38   38 31 1.2
秀光中等教育 宮城県多賀城市 1月9日 484 -227 482 450 1.1
佐久長聖 長野県佐久市 1月9日 737 -92 733 572 1.3
早稲田摂陵 大阪府茨木市 1月14日 540 +90 523 393 1.3
如水館 広島県三原市 1月8日 341 -2 338 324 1.0
土佐塾 高知県高知市 1月8日 2948 +432 2924 2550 1.1
愛光 愛媛県松山市 1月9日 175 +51 173 95 1.8
長崎日本大学 長崎県諌早市 1月8日 1937 -126 1926 1759 1.1
宮崎日本大学 宮崎県宮崎市 1月8日 129        

 

※主な学校の入試結果です。
※増減は2012年と2011年の比較を表します。
※盛岡白百合学園・宮崎日本大学は2012年度が初の実施です。
※函館ラ・サール,愛光は4科・3科合計の人数です。
※共学校である秀光中等教育・佐久長聖・早稲田摂陵・如水館・土佐塾・愛光・長崎日本大学・宮崎日本大学は男女合計の人数です。
※宮崎日本大学は1/18現在、受験者数は非公表

表のように今年も多くの受験生が1月の早いうちから「受験」というものを経験しました。1月10日解禁の埼玉県入試・20日解禁の千葉県入試も例年東京・神奈川の前哨戦受験組が多く受験します。1月の時点からこれだけ多くの受験生が集まったことを考えると、1月入試は受験パターンの中に定着したということができるでしょう。これは、受験生サイドにしても指導する塾のサイドとしても、入試に向けて与えられたチャンスを最大限に生かそうという心理が働いているものと思われます。1月10日までに東京都・神奈川県の試験場でのべ9,000人超の小6生が試験に臨んだことから「中学入試は2月から」という常識が覆されつつあります。CG啓明館でもこれらの入試を受験・挑戦した生徒が多くいて、それらをすべて合計すると5万人前後といわれる今年の受験生の約半数が1月に何らかの入試を経験していることになります。

1月入試は、いままで多く受験してきた模擬試験とは異なる緊張感があります。本番さながらに、受験校に行けば激励の塾講師がいて、多くのライバルとの初顔合わせを行い、さらに「合格」「不合格」がはっきりと決まる…また、受験に際し、持ち物や受験票を揃えるところから始まって、試験場までの経路や電車の時刻などを調べて、試験に間に合うように行くなど、試験の出来不出来だけでなく、あらゆる面でのリハーサルができることに大きな意義があり、合否の結果以上にこうした経験が、これから迎える本番入試への経験として役に立つことでしょう。

3)神奈川県の出願状況

1/18現在ですでに締め切り済の学校の志願状況は以下のとおりです。
(※横浜共立学園Bを除き、各学校の最初の日程のみ)

学校名 募集人数 志願者数 倍率 前年志願者数 増減
浅野 270 2067 7.7 1979 +4.4%
栄光学園 180 764 4.2 697 +9.6%
サレジオ学院 110 425 3.9 484 -12.4%
鎌倉女学院 120 536 4.5 607 -11.7%
湘南白百合学園 60 247 4.8 216 +14.3%
清泉女学院 60 183 3.1 180 +1.7%
フェリス女学院 180 416 2.3 434 -4.1%
横浜共立学園A 150 356 2.4 423 -15.8%
横浜共立学園B 30 532 17.7 509 +4.5%
横浜雙葉 90 237 2.6 267 -11.2%

※湘南白百合学園は上記の志願者数と別に帰国生入試志願者42名あり。倍率はその人数を含んだものです。

 

締め切り済みの学校は上記のとおりで、その他のほとんどの学校で入試の直前、1月下旬まで願書を受け付けています。

男子校は浅野が2000名台復活で、それ以外の学校も若干の増減はありますが、各学校とも受験者層自体に大きな変化はないと思われます。大幅に受験者数を減らす学校はボーダーラインが若干下がることも考えられますが、例年とほぼ同様の難度での入試が予想されます。女子校では表の中でも前年並みか前年割れの学校が多くなっています。経済状況や公立中高一貫校の人気から私立中受験者数が減少しているのは確かですが、いわゆる「安全志向」によって、中堅校に志願者が流れる傾向があります。志願者が大幅に減る場合は単に「易しくなる」と考えるのではなく、チャンスが広がったと考え、ケアレスミスの防止、過去問をもう一度解きなおして知識単元の最終チェックを行うなど、今からでも出来る得点力アップの学習を行い、決して気を抜くことのないようにしましょう。鎌倉女学院・横浜共立学園・横浜雙葉も熱望組の多い入試となります。数字を見ただけで、「あー、受験生が減った。易しくなるのかなあ」とい捉え方は避けたいものです。残りの期間で「あと5~10点アップ」を心がければ、仮にお子さんの受験校が難化したとしても得点力の面でじゅうぶんに対応することができるのです。

表にある学校以外でも締切日を待たずに横浜女学院・中央大学横浜山手・横浜創英などが昨年の志願者を超えています。中央大学横浜山手は2012年からの共学化に加え、来春からの校地移転(横浜市営地下鉄センター北駅から徒歩)などの話題性・期待感なども重なり、女子だけでも大幅増加した昨年と同じぐらいの志願者を集めて、さらに男子も多くの受験生が集まり、一気に難化することも考えられます。また、相模女子大学・公文国際学園・湘南学園・横浜翠陵なども昨年の志願者数に迫っており、増加は確実と思われます。


さて、「志願者が増える→難しくなる→合格しづらい」と考える必要はありません。特に1月入試や12・1月のCG合格判定模試の結果が思わしくないような場合は、志願者増などの要因で余計に気持ちが後退しがちです。残り10日ほどの心構え・不安対処法を確認しておきます。

(1)志願者が増えたら…

その学校に人気があり、すばらしい学校だから志願者も増えたのです。すばらしい学校を選んだという誇りを持って受験しましょう。多くの受験生がその学校にあこがれを持って挑戦してきます。皆さんも他の受験生のあこがれの気持ちに負けないで試験に臨みましょう。

(2)学習はどうしたら…

「残り10日しかない」は間違いです。入試当日の朝に試験会場でたまたま見た内容が出題された…こんなことはいくらでも聞く話です。算数の「合格奪取」、国語の「合格への五十枚」などのプリント、志望校の過去問を2度ぐらい繰り返す…まだ『最後の詰め』でできることは盛りだくさんです。当たり前のことですが、他の受験生に勝つためには得点力をつけること。算数で1問を克服し、1問のケアレスミスがなくなっただけで、10点上がります。これから残りの期間での緊張感を高めれば、ケアレスミス防止や実力アップから得点力に結びつくわけです。

(3)気持ちの面での不安が…

CG啓明館の小6受験生は、同じ目標を持ちながら、同じ教材で学習してきた仲間たちです。特訓や合宿に参加していれば、同じスクールにとどまらず、仲間の数はさらに多くなります。受験生であれば、試験に向けてのプレッシャーや苦手科目の存在など、ほとんど同じような悩みを抱えているに違いありません。授業のない日もスクールに出向いて、同じ目標を持った仲間たちと勉強をしてみたり、CG啓明館の先生に気軽に相談してみたりしましょう。悩みを解決することから入試に向けてのモチベーションも上がって、得点力にも影響してくることでしょう。

(4)1月入試でいい結果が得られなかった…

初めて「合否」というものを決められる入試という経験。いろいろな要因で思わしくない結果になった受験生もいるでしょう。1月入試は合否にかかわらず、学力や入試対応力をアップする貴重な機会と考えましょう。受験した問題の復習はしましたか?知識が抜けていて得点できなかった単元の学習はしましたか?1月入試の結果や入試問題の使い方はまだまだあるはずです。復習した問題は、必ずスクールの先生に持っていって、アドバイスをもらいましょう。1月入試を実施する学校の先生は自信を持って入試問題を作っています。それらの問題は2月から皆さんが受験する学校で出題されるかもしれません。


授業・講習・特訓・合宿・…と歩んできた中学入試もいよいよ本番を迎えます。CG啓明館の授業担当者は1月入試に続き、2月も各学校の正門のところで激励を行います。これまでもどんなに寒い日も雪が降る日も、がんばって受験しにくるCG啓明館生を迎えました。インフルエンザや風邪もはやる時期ですが、体調に気をつけて試験に臨みましょう。体調管理も立派な「試験科目」の1つです。そして今まで多くのことを学んできた、その一つひとつが大切な「お守り」です。最高の結果を報告していただけることをスクール・本部のスタッフ一同、心よりお待ちしています。

 

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